By The Day


カテゴリ:poem( 3 )



ケニーとサミー

ケニーは美しい
何をしても良くできるし
特にその明るさときたら
回りの皆がうらやみつつも
でも本当に安らぎを感じるんだ
着る物だってきれいだし
髪の毛だって艶やかだ

サミーは醜い
何をしてもミスはあるし
特に日ごろの暗さときたら
回りの皆が陰口を叩くほどの
本当に嫌われ者なんだ
洋服も親が買っちゃあくれないし
髪なんかそれこそ何一つ手を加えていない

サミーは思う
皆が聞いたらなんて思うんだろう
きっと馬鹿にするのかな
それとも無視をするのかな

或いは一番大事なケニーにこの上ない
生きるうえで最高の汚点を残してしまうのかな

でもこのことは
このことこそが
私にとっての何よりのよりどころ
私にとっての何よりの誇り

そう
私はケニーの双子の姉だ
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by yu-yama0520 | 2006-05-28 22:00 | poem


この街の占師たち

この街には三人の占師がいる
いや、三人も、といったほうがいいのかもしれない

能天気と言われても笑顔で頷き
馬鹿と罵られても勘付かず
悲しいことと言えば誰かの死のみ

こんな人々がこじんまりと暮らしているのだから
そもそも占いなんて必要無いと言ってもよいのだ

一人目の占師は何でも当てることで有名だ
病気だとか
あってないような悩みだとか
天災だとか
すべてさらりと当ててしまうのだ

二人目の占師は絶対に当たらないことで有名だ
将来のこととか
性懲りも無い恋愛のこととか
商売のこととか
すべてきっちり外すのだ

第一の占師で用が足りてしまうと思うのは外部の人間が早計なのであって
この街の人々は皆 そもそも占師など必要ないのである
だから第二の占師の下へ駆け寄っては
彼の占いが当たる最初の人間たろうと
そんな傍から見れば占いとは無縁な理由で駆けつける

そんな第一・第二の占師に対して第三の占師は
何も語らないことで有名だ
どんな大事を持ちかけても
些細な身の上話を持ちかけても
彼は何も語らない

無言故に街の人々は自ら何かを考えるのかと思いきや
やはり何も考えない

ただ不思議なことに
今日も彼の小屋には、今日も街人が列を成しているのである
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by yu-yama0520 | 2006-05-08 15:06 | poem


泣きすぎた目たち

なんとも眠気のひどい昼下がりであった
メリトンはにも拘らずサーシャに
性懲りも無いような問いを投げかけた

目は二つあるのに
どうして目は
一つのものしか見ないの

あまりに答えるには距離が遠く
しかしメリトンの目を見るに片手間に答えるわけにもいかず
サーシャは優しいとも柔らかいとも取れる口調で
静かに答えた

きっとそれは
目が涙を流しすぎたからよ

言った後でサーシャは
何か意味の無いことを言ったような気がして
意味が無い故に大きな意味を持つような気がして
静かにハンモックを揺らした

メリトンは何を言うでもなく
ハンモックが揺れやまぬうちに
吹く風よりも静かに部屋を後にした

いつの間にか
気づくと差し込む日差しの色は変わっていた
夕飯の時間を告げる母の声が
何となくがさつに聞こえた
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by yu-yama0520 | 2006-05-01 20:33 | poem

    

日々自分を見つめる。
by yu-yama0520
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