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By The Day


家族観

最近自分の中で”家族”というものを如何に捕らえるのか、ということがちょっとしたアジェンダになっていて、それゆえこの映画は、映画の良し悪しという枠を超えて、”家族”というものを改めて内在化させてくれたように思う。

生まれるのは家族があるから、生きてこれたのも家族のおかげ、家族の愛があるから今の自分がある。確かにそのとおりで生んでもらったこと、今の自分にこのような環境を与えてくれたこと、その他諸々1人ではなしえなかった多くのものを与えてくれた存在として家族には言葉に出来ないほどの感謝をしている。

問題はこの先。家族というのはmustなのかということ。確かに世間一般的な”暖かい家庭”が作れるのならばそれに越したことは無い。しかし少なくとも両親を反面教師にしている部分があることは否めないし、仮に家族(家庭)を持ったとして子供(子育て)はどうするのかという漠然とした不安もある。家族を自分の行く先と可分して考えることの出来る自分が不安になることもある。でもいずれにせよ、こうやって考えなくては持つべき資格の無いもの、それが家族なのかも知れない。

さて、だいぶ長い前置きであったがこの『空中庭園』、前々から見たい映画ではあった。そもそも邦画好きの自分にとっては時代劇でもアクションでもない、かといって恋愛物でも青春群像でもない”中性的な”映画というのはいつ何時でも観ていたいものなのである。
映画の与えてくれたインパクトは上述したので敢えて書かないが、小泉今日子の演技という点でその映し方にやや疑問が生じた。

『空中庭園』、空中に浮くような離散した家族、一見きれいな家族。
目を細めてしまいそうだがやはりこれも昨今の映し鏡、紛れも無い事実であることは自分の”家族観”に先立って認識しておくべきであると切に思った。

家族観_b0088064_16391891.jpg

by yu-yama0520 | 2006-05-01 16:52 | essay

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